国際基督教大高は創部初の夏2勝はならなかった。

 高校から野球を始めた9番岡本和朗左翼手(3年)は第1打席が四球、第2打席は死球で、拓大第一との初戦から6打席連続出塁。3打席目は遊飛に倒れたが、最後も四球を選んだ。守備でも6、7回にダイビングキャッチ。チームを盛り上げ反撃につなげた。「勝ちたかった。悔しいです」と涙が止まらなかった。

 小5から地元横浜でサッカーを始め、中学時代は父親の仕事の関係でロンドンに在住。「チェルシーの試合をよく見に行った」とサッカー好きだったが、高校では「明るい雰囲気が良かった」と野球部に入部した。1年夏は同期の中で唯一のベンチ外も、日々の練習で着実に成長。昨秋からメンバー入りし、背番号7をつけた。2試合で頭や胸などに3死球を受けても、笑顔で立ち上がった男は「野球、続けますよ」と力強く言った。