白樺学園が甲子園に出場した11年以来4年ぶりの準決勝進出を決めた。15年ぶり4強を目指した稚内大谷との両チーム2ケタ安打の打撃戦を制した。16安打で9点を挙げ、9回に1点差まで迫られたが振り切った。1回戦は無安打に終わり、この日は2安打2打点を挙げたリードオフマンの川波は「追い上げられて夏の大会の怖さを感じた。打ってチームに勢いを与えられた」と自信を取り戻していた。

 練習の成果を発揮した。1回1死走者なしの2番後藤の中越え二塁打をスタートに1四球を挟んで6連打。そのうち4安打が中堅方向への打球だった。先制打の3番池田は「逆方向を意識しているので」。練習では打撃投手に外角直球を投げ込んでもらい、打ち込んできた。試合でも徹底し、1回の7安打大量6得点の集中攻撃で先手を打てた。

 昨夏北大会のメンバーは3人残り、全員が試合に出場した。1年前は優勝候補に挙げられながら初戦敗退。その悔しさをグラウンドで味わった。川波もその1人。地区予選で東京から応援に駆けつけた花田龍輝前主将から「普通にやれば大丈夫」とエールをもらった。「あと2勝」。4年分の先輩たちの思いを背負い、頂点を目指す。【保坂果那】