第1回大会優勝の「レジェンド公立校」高松商(香川)が、サヨナラ負けで56年ぶりの優勝はならなかった。

 準決勝に続き延長となった11回、2死一塁から中越え二塁打を浴びて、一気のホームインを許した。

 センターからの中継でホームに送球した米麦圭造主将(3年)はセーフの判定にひざまずいて頭からくずれ、しばらく立ち上がれなかった。「何も考えずに投げた。とにかくアウトになってくれ、と…」。あふれる涙は抑えられなかった。

 先発の浦大輝投手(3年)は2失点の粘投に「全国でも通用すると自信になったが、夏に戻って優勝できるように頑張りたい」と前を向いた。

 長尾健司監督(45)は「浦は100点。監督の力不足でした。選手はよくやってくれた」とナインの奮闘をたたえた。負けはしたが準優勝という結果に三塁側アルプス席だけでなく、三塁側内野席からも温かい拍手が送られていた。