第98回全国高校野球選手権東・西東京大会の開会式が2日、神宮球場で行われた。開幕試合で筑波大駒場を下した日大二(西東京)の3番今川大輔外野手(3年)が、2回に大会1号の2ランを放った。14年夏の開幕試合でも1打点を挙げた「開幕男」が、2安打3打点と活躍。チームは13安打をマークし、12-1の5回コールドで大勝した。

 日大二の今川が、3年間で2度目の「東京1番星」に導いた。5-1とリードを広げた2回2死二塁、初球の甘く入った変化球を振り抜いた。右翼席に運ぶ高校通算18号で、この回6得点のビッグイニングをつくった。172センチの3番打者は「思い切り振った結果。ダイヤモンドを回っているときは、最高でした」。憧れの神宮で放った公式戦1号を、満面の笑みで喜んだ。

 最初の夏も開幕ゲームだった。1年生ながら5番打者として八王子北戦に出場。「3打数1安打で1打点だった」と、8-1での勝利に貢献した。今年も開幕戦を引き当てたが「1回やっていたから、それほど緊張しなかった」。チームの本塁打王は5回の第4打席でも右前適時打を放ち、2安打3打点の活躍。田中吉樹監督(48)は「(序盤は)みんな緊張して参っちゃったけど、今川はどっしりしていた」と目を細めた。

 昨夏から2季連続で東海大菅生に惜敗し、甲子園への道を絶たれた。冬は全体で筋トレを強化。今川も「飛距離が伸びて、今年だけでホームランは6本目」とパワーアップした。拝島との2回戦を勝てば、東海大菅生と対戦する。三度目の正直で天敵を倒し、82年から遠ざかっている夏の聖地へ突っ走る。【鹿野雄太】