巧みな継投で清宮擁する早実に挑む。南平(みなみだいら、西東京)が駒場学園に競り勝ち、15日の早実との3回戦に駒を進めた。先発の大日方(おびなた)樹投手(3年)から、タイプの異なる3投手で9回を2失点。畠中陽一監督(50)のもと、早実対策を練り番狂わせを狙う。

 1点を追う5回、投手交代のアナウンスが響いた。4回1失点の先発の大日方から右翼の小川智也(2年)にスイッチ。小川は3者凡退で応え、直後の攻撃で同点に追いついた。畠中監督は「痛い目にあう前に。もともと4回と決まっていたし、うちのパターン」と自らの勝負スタイルで流れを引き戻した。

 劣勢の展開を継投で変えた。同点の6回1死、二ゴロ失策で出塁を許すと、次打者の1ストライク後に「エース」と期待される寺内湧二投手(1年)に交代。「(小川は)6回までと思ったが、長打が出ると怖いなと」(畠中監督)。7回に勝ち越しを許したが、8回から再び大日方に託し、裏の攻撃で逆転した。