予兆はあった。前日、履正社グラウンドでの練習中に左翼へ柵越えを放った。岡田龍生監督(56)は「うちからプロに行く子は、3年生になって逆方向に打てるようになっている」と、オリックスT-岡田やヤクルト山田らになぞらえ、技術の成長に目を細めた。この日は阪神など11球団17人のスカウトが視察。中日中田スカウト部長は「当たれば超高校級。打たれそうな気がしてピッチャーは投げるところがない。それもバッターの技量」と評価した。
憧れの松井秀喜氏は高校通算60本塁打。14日の1回戦で並び、ついに超えた。安田の左打ちは兄亮太さん(30=三菱重工名古屋)が「松井選手のような素晴らしい選手になったらいいな」と幼少期に教えたもの。「ずっと憧れの存在。追いついた時もそうですが、超せたのは記録的に良かった」と笑顔だ。今大会は8打数5安打9四球で打率6割2分5厘。出塁率は8割2分4厘と絶好調キープだ。
この日、準々決勝以降の組み合わせ抽選が行われ、ともに勝ち進めば準決勝で大阪桐蔭と対戦するゾーンに入った。だが安田は「1つずつしっかり練習して勝ちたいと思います」と冷静だ。センバツ決勝で敗れた大阪桐蔭の前にたちはだかる、5回戦久米田戦と準々決勝の2試合に目を向けた。勢いに乗る主砲が一戦必勝で頂点を目指す。【磯綾乃】


