自信はある。南大会では4試合、打者38人に対し4安打無失点。対左打者は、12人に対し1安打と抜群の結果を残してきた。「清宮君はインコース、アウトコースどこでも打ち返す高い技術がある。でも自分も左には自信があるし、どれだけやれるか試してみたい」。清宮の映像が流れるたびに動きをチェックしてデータを集めてきた。怪物斬りにかける熱い思いは当然、他の左打者を打ち取るための一助にもなる。

 平川敦監督(46)も絶大の信頼を置く。甲子園に向けた調整について「投手陣の再整備は必要だが、多間は別」と原則、マイペース調整を容認した。春に痛めた左肩の状態は、本人でしか分からないもの。さらに、1年夏から甲子園を経験していることも踏まえ、部分的に自主性を尊重する方針を打ち出した。

 対清宮だけじゃない。8月7日の開幕へ向けた準備3カ条も掲げた。「ここぞの変化球の技術、三振を取りにいく直球が浮かないようにすること。それと甲子園の雰囲気や細かい情報をメンバーに教えたい」。北海は甲子園に出るだけでは終われない。より上を目指すため、最善の身支度を調える。【永野高輔】