8年ぶり9度目出場の明桜(秋田)が、ユニークなトレーニングを行って甲子園の土を踏んだ。

 開始直後に選手全員がセンターの位置で輪になり、寝そべった。そのまま1、2分間瞑想(めいそう)をして、気分を落ち着かせた。4月からチームを率いる輿石重弘監督(54)は「リラックス効果を狙って。空を見て、いろいろなものを見ようということで」と意図を説明した。同監督が選手に提案したといい「僕も入りたかった」と周囲を笑わせた。

 秋田県勢では84年のセンバツに初出場した金足農が、1回戦の新津(新潟)戦前のシートノック残り1分に、ナインに正座、黙想をさせてスタンドを驚かせたことがある。

 明桜は割り当てられた30分間の練習で「普段通りじゃなかった。僕も含めて」と、輿石監督は苦笑い。ボールから目を離すのが早かったり、シートノックでは野手のカバリングが遅れるシーンがあった。同監督は「それができなくて、課題が見つかったのかな」と、本番へのプラス材料と捉えた。