第99回全国高校野球選手権(7日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が4日、大阪市内で行われ、初出場の藤枝明誠(静岡)は、大会第1日(7日)第3試合で初出場の津田学園(三重)と対戦することになった。同じ東海地区で定期的に練習試合を行うなど、手の内を知り尽くした相手。エース久保田蒼布(そう=3年)を中心とした守りからリズムを作り、勝利を目指す。

 中田悠斗主将(3年)が、全体8番目に「3のA」のくじを引き、大会第1日を引き当てた。7月31日の大阪入り直後から、光岡孝監督(39)は「初日のつもりで準備しておきなさい」と話していた。その通りの結果に選手がざわめく中、12番目の津田学園が「3のB」を引き、早々に対戦相手が決定した。

 光岡監督 言った通りになりましたね。相手の監督は同い年で、よく知っています。甲子園でできるのは幸せなことです。

 抽選前から「なるべく早くやりたい」と話していた中田も「自分でもビックリです。どこと当たっても自分たちは挑戦者なので、しっかり準備していきたいです」と笑顔で話した。

 昨年10月の練習試合では、藤枝明誠が8-0の7回コールドで勝利している。2安打完封を飾った久保田は対戦を振り返り、「よく振ってくるチームで、低めに徹底して投げて打ち取れました。いいイメージはあります」と話した。

 だが、津田学園は進化している。三重大会6試合で48得点を挙げ、4試合でコールド勝利。チーム打率4割2分の強力打線を誇るが、久保田はそのデータをもプラスに考えている。「ここは『見せ場』。自分は『打のチーム』には強いと思っていますから」。

 鍵は、最速135キロの技巧派右サイドスローの久保田が、低めにコントロールして相手にゴロを打たせるかで、光岡監督は「まずは3回までの守備の入り方。久保田中心にロースコアに持ち込めれば」とプランを描く。ともに夏の甲子園初出場。「全国制覇」を目標に掲げた藤枝明誠が、まずは1勝に懸ける。【鈴木正章】