秋季高校野球東北大会準決勝が今日17日に福島で行われる。最速140キロを誇る165センチのエース左腕佐藤開陸(かいり、2年)を擁する能代松陽(秋田1位)は聖光学院(福島1位)と対戦する。佐藤開は、4-3で勝った昨年11月の1年生同士の交流戦では完投勝ちをおさめた。

 能代松陽は16日、仙台市内で調整し、佐藤開はキャッチボールで軽めに汗を流した。ノースローで臨む聖光学院戦について「1年秋に勝っているので、それを自信にしたい。強気のプレーで攻めて、勝利できたら」と意気込む。聖光相手に完投勝ちこそしたが、強烈な印象が脳裏に刷り込まれていた。「スイングスピード、気迫、プレッシャーがすごい。のみ込まれそうだったけど、自分のペースで投げられた」と当時を回想する。

 成長した姿を見せつける。「1年前より、どの変化球でもカウントが取れるし、球威も上がった」。14日の八戸学院光星(青森3位)戦では自己最速の140キロをマークした。警戒する打者は、との問いには「ソロ本塁打を打たれた大松」と即答し「どれだけ聖光に通用するか楽しみ」と笑みをこぼした。秋田の「小さな巨人」が立ちはだかる。