彦根東(滋賀)増居が延長戦で快挙をフイにした。9回まで無安打無得点、延長戦で敗戦投手は09年2回戦の中野隆之(PL学園)以来、大会2度目。中野は南陽工戦の10回表1死から初安打を許して2失点。サヨナラ負けは増居が初めてだ。

 延長戦初被安打→敗戦投手は夏の大会で1度ある。84年、安部伸一(境)が法政一戦で10回裏2死まで無安打もサヨナラ本塁打を浴びた。延長戦初被安打で勝ち投手になったのは33年春の吉田正男(中京商)。興国商戦で13回表1死後に初被安打も1安打完封した。

 花巻東(岩手)は伊藤が10回を超ロングリリーフ完封。1回無死から救援した投手の延長戦完封は、春夏を通じ過去1例ある。29年春の準決勝(対八尾中)で第一神港商は先発岸本正治が1回に右安、犠打野選で無死一、二塁。急きょ救援した西垣徳雄(元国鉄監督)が11回まで投げ1-0で勝利。これ以来89年ぶりのケースになった。【織田健途】