主砲とが復調した常葉大菊川(静岡)が、2年ぶり6度目の夏の甲子園を目指す。昨秋、チーム最多6本塁打を放った鈴木琳央(りお)内野手(3年)は、今春は不振に陥った。苦しみを乗り越えて、最後の夏に懸けている。
開幕を間近に鈴木に当たりが戻ってきた。「春みたいな思いは絶対したくないです。チームを勝利に導く、苦しい時の1本を打ちたいです」。
昨冬までに通算18本塁打をマークした県屈指のスラッガーだが、今春は不振を極めた。「秋に打てて、気持ちが緩んだ部分があったかもしれません…」。甘い球を仕留められずに内角球に詰まり、低めの変化球に手を出す悪循環になった。「全然打てずにチームに迷惑をかけて、野球をやめようかと思うほどつらかったです」。西部地区大会決勝の掛川西戦では、ついにベンチからも外された。「スタンドから見ていて、めっちゃ悔しくて、いつか見返してやると思いました」。
県大会後の5月、悩んだ末に頼ったのが、同校OBの兄蓮夢(れん=青学大2年)だった。「高校に入って初めて兄にLINEしました」。自主練習について聞くと、答えはシンプルだった。「短い時間で集中してやること」。
以来、1球1打を大切に短期集中で自主練習に取り組み、復調の兆しを感じるようになった。5月25日には、松阪商(三重)との練習試合で、低めカーブを左翼席に放り込んだ。今年初のアーチの感触に「めっちゃ気持ち良かったです」。2日後にも本塁打、今月10日の御殿場西との練習試合でも通算21本目を放った。
完全復活目前の状況だが、鈴木は「まだ足りないです。甲子園で1回勝って、兄を超えたい」。2年前に3番打者として甲子園でプレーした兄を超えるためにも、迷いのないフルスイングで頂点を狙う。【鈴木正章】
◆鈴木琳央(すずき・りお)2001年(平13)2月25日、袋井市生まれ。袋井東小1年から野球を始める。袋井中では掛川シニア所属。右投げ左打ち。家族は両親と兄2人。180センチ、75キロ。血液型AB。

