三島は、タイブレーク突入寸前の延長12回裏、サヨナラ2ラン本塁打を許して涙をのんだ。4回から主将の森野広樹内野手(3年)が登板。12回までマウンドに立ち続けたが、最後に、甘くなったスライダーを左越えに運ばれた。「投げてる時は楽しくて、終わってみるとあっという間だった」。涙ながらに言葉を紡いだ。

 学校のある高槻市は、先月発生した大阪府北部地震で甚大な被害を受けた。校舎も断水し、約1週間休校になるなど練習どころではなかった。渡辺久馬監督(58)は「本当は今日の試合は避けたかった」と本音を吐露。しかし「粘り強く攻撃して、よくしのいでくれた」と選手たちをねぎらいながら「負けたけどいい試合をした。高槻の人たちのエネルギーになってくれれば」。さまざまな思いを言葉に込めた。