「岩手の新怪物」大船渡・佐々木朗希(2年)が号泣した。2点を追う9回2死一、二塁。佐々木は7球目に左翼線への場外ファウルを放ったが、続く8球目に空振り三振。試合後の整列から涙が止まらず、相手校歌が流れている間もうつむいていた。「味方が点を取ってくれたのに、自分が打たれて負けた。力不足。今日で決めたかった。情けない」と肩を落とした。

連投の疲れが残っていた。この1週間で3戦に完投。前日22日は雨で順延し、宿舎の温泉でストレッチをして疲労回復に努めたが、「肩の張りはあった。ブルペンから球がいってなかった」。2回に最速154キロを計測するも、強力盛岡大付打線にはスライダーを見切られ、相手の直球狙いにはまった。毎回走者を出し、疲れた後半はバント攻撃で揺さぶられて9回で166球。今日24日に行われる専大北上との3位決定戦での登板について、国保陽平監督(31)は「明日の状態を見て、決めます」とだけ話した。意地でも、東北大会切符をつかみに行く。