運命のプロ野球ドラフト会議が25日に行われる。九州・山口の高校生も未来のスターを目指しその日を待つ。国内8球団が注目する宮崎・聖心ウルスラ学園の最速149キロ右腕、戸郷翔征投手(3年)は、メジャー大谷翔平(24=エンゼルス)超えが目標で夢は球速160キロ。今春習得したスプリットなど多彩な変化球を武器に、日本を代表する大投手を目指す。

 

戸郷が、大谷やダルビッシュ有ら、日本を代表する大投手を目標にプロ球界へ飛び込もうとしている。10日までにソフトバンク、ロッテ、西武、ヤクルトを除く国内8球団との面談を終え、特に日本ハム、阪神、中日の評価が高く上位指名の可能性がある“延岡の剛腕”だ。スリークオーターからの最速149キロ、今春習得のスプリットなど5種類の変化球はキレ抜群。「真っすぐのスピードと変化球のキレを高く評価してもらったと思う」と言い「緊張で落ち着かない」と2年夏の甲子園で意識が強まったプロの世界へ胸は高鳴るばかりだ。

9月に行われたU-18日本代表との壮行試合で自信を深めた。宮崎県高校選抜として5回1/3を投げ、入学時の139キロから自己最速を10キロ更新した直球を武器に9奪三振。ドラフト上位指名候補の大阪桐蔭の根尾は148キロ直球、藤原はスプリット、報徳学園の小園はスライダーで空振り三振に打ち取った。スカウト評も上がり「甲子園でしか対戦できない選手から三振を奪い自信になった。これからの野球人生に生かしていきたい」。根尾らと「プロの世界で対戦したいね」と話したという。

将来的な目標は160キロ。さらには「ダルビッシュ投手は多彩な変化球が魅力。これから新球をシュートも増やしたい」と、新球種習得にも挑む。「1年目から活躍して新人王を取りたい。将来は日本代表入りもしたい」。大きな夢を描き運命の日を待つ。【菊川光一】

 

◆戸郷翔征(とごう・しょうせい)2000年(平12)4月4日、宮崎県都城市出身。野球は小1から軟式の三股ブルースカイで始める。妻ケ丘中野球部で中1は捕手、中2から投手。聖心ウルスラ学園では1年秋にベンチ入りし2年春からエース、2年夏に甲子園出場。今夏は県8強。球種は直球、スライダー、チェンジアップ、スプリット、カーブ、カットボール。186センチ、72キロ。右投げ右打ち。