桐蔭学園(神奈川)の主将、森敬斗内野手(2年)は堂々と手を挙げた。

第91回選抜高校野球大会(甲子園、23日開幕)に出場する32校の主将が14日、大阪市内に会し「キャプテントーク」を繰り広げた。冒頭、司会者が「選手宣誓をやりたい人は?」と投げかけたが、手を挙げたのは森を含む4人だけ。これには、司会者も「私も長年やっていますが、一番、少ないですね。去年は半分ぐらい挙げたのですが」と苦笑いだった。

そんな中、真っ先に挙手した森は「格好良いことを言えたら。当たったら、うれしい」と話した。選手宣誓は小学5年生の時にやったことがあるという。15日に組み合わせ抽選会が行われるが、選手宣誓役は主将32人による抽選で決まる。

もし希望がかなったら、どんな宣誓をしたいのか。森は「去年(夏)の近江高校の宣誓が印象に残っています。震災の後の思いを語っていて。自分たちは甲子園に出られるけど、出られない選手も多い。災害で野球をやれない人もいる。ケガや病気をした選手もいる。そういう人たちのためにも、全力で気持ちのこもったプレーをして、夢や希望を与えられたら、ということを伝えたい」と話した。