全国の注目選手を紹介する高校野球特集の最終回は「東北・北海道編」。旭川大高(北北海道)を攻守でけん引する持丸泰輝捕手(3年)は昨夏の悔しい思いを胸に秘め、2年連続の甲子園を狙う。

旭川大高・持丸が、甲子園へ昨夏の借りを返しに行く。旭川地区予選は初戦の旭川西戦が9回に盗塁を刺して試合を締め、代表決定戦の富良野緑峰戦は、極端に右に寄る“持丸シフト”をはねのけて4打数4安打2打点。打撃、肩ともに万全だ。5日、北北海道大会の組み合わせが決まり「当然、2年連続で甲子園に行くつもりでいる」と意気込んだ。

2年生4番として聖地に立った昨夏の佐久長聖(長野)戦、1点リードの8回2死一、二塁、左翼を守っていた持丸が飛球を落とし逆転を許した。9回に追いつくも、延長14回タイブレーク負け。落球がなければ逃げ切っていた可能性もあった。甲子園の土は自宅の居間のテレビ台上に置いており「いつでも目に入るところに置き、あの悔しさを忘れないようにしている」という。尊敬する松井秀喜氏の言葉「平常心」でリベンジに挑む。「初めての甲子園は重圧もあった。今年は違う。雰囲気にのまれない自信はある」。旭川のゴジラが火を噴き、甲子園の魔物を倒す。【永野高輔】