大島が突然のアクシデントに耐えたエース荒田奏斗投手(3年)の力投で完封勝ちした。

同校は部員わずか7人。文京から3人の派遣協力を得て、計10人で大会に出場した。3回には早々と一塁手を交代させたため、控え選手は0に。ところが5回に、頼みの荒田が打席で両足のけいれんを訴え、チームメートに抱きかかえられて退場した。

ベンチ裏で水分補給し、天野一道監督(50)と、続く第2試合に出場のため待機していた芝浦工大付の八木久則助監督からマッサージを受けて、6分間の中断で打席に戻った。天野監督は「(荒田が)出られなかったら棄権だなと思いました。センター(里見晃太郎外野手)も投げられますが、やったことないですし」と話した。

戻った荒田は6回先頭にいきなり死球、四球と続け無死一、二塁のピンチ。7回2死一、三塁。8回1死二塁と再三のピンチを迎えながら、それでも9回を被安打5本で投げきった。

「内外野がよく守ってくれた。あとに(投手が)いないんで、自分が投げきるつもりでした」。荒田は試合後、両足を気にしながら話していた。