大阪の古豪・明星が5回コールド勝ちで、3回戦に進出した。エースの最速143キロ右腕・馬原恵士(3年)が毎回の7奪三振で1安打完封と好投した。

その中、2度にわたる脳の大病を乗り越えてベンチ入りした清水聖也外野手(3年)が公式戦初出場を果たした。4回裏、2死二塁で代打に起用されると、左手首付近への死球で出塁。次打者の三塁打でホームを駆け抜けた。その後の守備にはつかずベンチに下がり「(死球は)大丈夫です。ダイヤモンドを回ってるときに、ああ、野球やってるんだなあ、と実感しました。みんなの声援がうれしかったです」と笑顔を見せた。

清水は1年秋に海綿状血管腫を発症。選手生命も危ぶまれた中、周囲の支えもあり復帰したが、今年3月脳梗塞を発症。手術、リハビリを乗り越えて再度復帰したが、接触プレーの危険性から、守備練習中でも常にヘルメットをかぶっている。「誰よりも熱いプレーをしたい」という言葉通り、グラウンドで躍動した。