東海大甲府に、加藤匠投手(3年)に続く先発候補が名乗りを上げた。北杜戦に先発した鈴木虎我(たいが)投手(3年)が、自己最速142キロの直球を武器に三振の山を築いた。

1回から4回まで毎回の9個。3回1死からは5連続三振だった。三振以外のアウトは3飛球だけで1安打、1四球。ゴロアウト「0」の珍しい無失点投球だった。

「直球を低めにコントロールできた」と鈴木は言った。「虎のようにたくましく育て」と付けられたその名前。通常なら、加藤の後を受けた守護神を担うが「どちらかといえば先発を狙いたい」とうかがう。

加藤は「3番一塁」で出場。最後の打席で左越えアーチを放った。「イージーボール。手応えはよかった」。投手で出場の13日の富士河口湖戦は、4回7奪三振と好投。「インコースへ投げきるコントロールは誰にも負けない。次からは投打にエンジン全開です」と先発を譲るつもりはなさそうだ。村中秀人監督(61)は「鈴木は思いのほかいい投球をしてくれた。直球の切れがよかった」と、加藤と並ぶ先発候補の台頭に満足げだった。【玉置肇】