桐光学園が日大藤沢のエース武富陸投手(3年)を打ち崩せず、2年連続決勝進出を逃した。

6回1死から鈴木智也外野手(3年)の四球から2点を奪い、一時同点に追いついたものの、7回に突き放された。野呂雅之監督(58)は「やはり武富君の粘り強さ。簡単に点を取れると思うなよ、と話していました。9回のうち3回くらいはチャンスがくる。そこで仕留められるか、得点を挙げていかないと」と相手エースをたたえた。

6回に得点の起点となった四球を選び、3安打2得点の鈴木は「初回からストライクはどんどんバットを振ってきて、ボール球は手を出さない。自分たちがこれまで出来ていたことが、日大藤沢さんは出来ていた。僕らは見逃しストライクが多かったし、前半はミスが目立って受け身になったことが敗因かと思います」と振り返った。

さらに「この3年間は一番、野球が楽しい3年間をやらせてもらいました。高校野球が終わってしまった実感が湧かない。負けたのが素直に受け止められない。副将としてやらせてもらい、みんながついてきてくれたので、すごいよかった」と、時折涙をのみ込みながら話した。