作新学院(栃木)が夏、県9連覇を達成した。小針崇宏監督(36)は「秋春、悔しい思いをした3年生が、今日の天気のように輝かしい活躍をしてくれた」と苦しみに耐えた3年生を称賛した。

地方大会5戦で計53得点と爆発した強力打線の裏で、苦しんでいた投手陣が、決勝の舞台で好投した。先発した林勇成投手(3年)は、前日の準決勝で123球の完投勝利を収めたばかり。「正直疲れもあったが、調子は悪くなかった」と6回1/3を粘りの1失点。3四死球を「四球を出したくなかったが、自分の甘さが出た」と反省しながらも、エースの意地で文星芸大付の強力打線を抑え込んだ。

「投手陣で無失点を目標としていた」という今大会だったが、終わってみれば計14失点。9連覇は果たしたが、林に満足感はない。「野手陣が頑張ってくれて助けられた。もう1ランク成長した投手陣で臨みたい」と大舞台では野手陣を助ける投球を見せる。【佐藤勝亮】

◆作新学院 1885年(明18)創立の私立校。生徒数3556人。野球部は1902年創部。部員数96人。甲子園は春10度、夏は15度目。第98回大会優勝。主なOBは元巨人江川卓、西武今井達也。所在地は宇都宮市一の沢1の1の41。船田元校長。