近江(滋賀)が「リベンジの夏」に再び試練を迎えた。優勝候補の東海大相模(神奈川)といきなり初戦で激突する。昨夏からのエース林優樹投手(3年)は「びっくりした。強打だから相模とだけはやりたくないと言っていたが、口に出すと本当になってしまった」と苦笑いした。

昨夏、林は有馬諒捕手との2年生バッテリーで8強に進出したが、準々決勝で吉田輝星(日本ハム)がいた金足農にまさかの逆転サヨナラの2ランスクイズを決められ、悲劇の主人公になった。有馬はショックのあまり本塁上に突っ伏した。

この敗戦が2人の出発点。昨年、史上最高打率7割6分9厘を記録した住谷湧也外野手(3年)らも悔しさを糧に成長。堂々の優勝候補として甲子園に戻ってきた。東海大相模は1年分の成長を示す格好の相手ともいえる。

林は滋賀大会決勝で光泉を1ー0完封と意地を見せた。「初戦で勝たないと去年の借りを返すことができない。勝てばチームも波に乗れる。(対策は)有馬とよく話したい。決勝の厳しい試合を粘って、乗り越えられた。(東海大相模戦も)強気で投げたい」。一気に戦闘モードに切り替わった。【南谷竜則】