決勝前日の休養日は甲子園で初の試みだった。21日、星稜と履正社の両校は大阪・豊中市内で練習を行った。

星稜ナインはお互いに「ありがとう」と言い合ってねぎらい、少しセンチメンタルな空気が流れた。準決勝の翌日が決勝なら、あり得ない光景だ。

初めて決勝を経験する星稜・林監督は「今までの方たちは今日決勝戦をやっていたのかと。もちろん体調面が一番ですが、事務的な部分も含めて大変だった。1日空いて、お互い、いい状態で野球ができるのは非常にいいこと」と歓迎した。また「これが最後の練習と決まっている状態。その意味で特別でした」とも話した。

星稜・奥川は「投手としてもうれしいし、チームも気持ちの切り替えができる。準決勝のうれしい気持ちを引きずったらダメ。練習してまた出発できるので、肉体的にも精神的にも大きい」とメリットを実感。中3日で先発濃厚な履正社・清水も「決勝に向けて万全の状態でいけるのでありがたい」と喜んだ。