“足元改革”で初の国際大会に備える。札幌新陽の亀田織音投手(3年)が、女子野球のU-18日本代表としてアジアカップ(11月9日開幕、中国)に道勢初出場する。高校女子屈指の最速125キロ右腕は、今月14、15日に初めて代表合宿を経験。「合宿で取り組んできたことを、北海道に戻って再確認し、代表での活躍につなげられたら。日の丸を背負う責任感を持ち、2連覇に貢献したい」と意気込んだ。

合宿では、田村知佳コーチ(39=横浜隼人監督)に投球時の左足の使い方と、フィールディングでのステップについて指摘を受けた。「左股関節の使い方を変えたら球威が変わった。守備でもボールへの入り方や、細かい足の運びを学んだ。次の合宿までに修正したい」。10月18日からの関西直前合宿に向け、北海道で改良を図る。

長兄健弥さん(22=JR北海道)は武修館2年で甲子園を経験も、ベンチから外れ、スタンド応援。3年夏は北大会4強に終わり全国舞台を踏めなかった。「代表に決まったとき、上の兄が1番喜んでくれた。その思いにこたえたい」。アジア王座をつかみ、野球を始めるきっかけをつくってくれた兄に恩返しする。

25、26日に女子プロ野球の入団最終選考試験に臨んだ。2日連続で実戦登板し、2日目は3イニングで2安打無失点、無四球とアピール。結果は10月上旬にも出る。「初日は緊張で力を出せなかったが、2日目は切り替えられた。あとは連絡を待つのみ。代表に集中できる」。多忙な9月を終え、次はU-18マドンナジャパンのミッションにまい進する。【永野高輔】

◆第2回アジアカップ 日本、チャイニーズ・タイペイ、香港、インド、パキスタン、フィリピン、中国の7カ国、地域が参加。昨年の第1回大会(香港)は日本が5戦全勝で優勝。今大会の日本代表は、全員18歳以下の高校生で構成。動画選考での1次審査を通過した41人が、実戦形式のトライアウトを受け、20人が選出された。10月18日から関西での直前合宿を経て、11月9日からの本大会に臨む。

◆亀田織音(かめだ・しおん)2002年(平14)1月19日、釧路市生まれ。釧路光陽小3年で野球を始める。釧路共栄中では男子にまじり軟式野球部に所属し、女子チームの釧路アクアシャインズでもプレー。全国高校女子選手権は1、2年ともにエースとして出場。今夏は準々決勝の折尾愛真(福岡)戦で7回3安打完封し4強入りに貢献。好きな選手はエンゼルス大谷翔平。家族は両親と兄2人、弟1人。169センチ、67キロ。右投げ右打ち。