今夏の甲子園大会の代替となる独自大会が29日、全国各地で行われ、鹿児島は神村学園が国分中央を12-2で下し、昨年に続いて夏を制した。

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神村学園はベンチ入りの3年生21人(記録員1人)で頂点を極めた。大会前、古川朋樹主将(3年)らが「3年生全員で戦わせてください」と小田大介監督(37)に直訴。ひと晩考えた指揮官は「その代わり、練習から手抜きはするな。一生懸命するなら」と約束していた。

古川は前日28日の練習中に右膝をけがして先発を外れた。7回1死三塁、代打で登場。中前適時打を放ち、痛みをこらえ、ゆっくり歩くように一塁へ向かう主将の姿に結束を強めた。3年生全員が出場した決勝を振り返り、小田監督は「頼もしすぎるぐらい誇らしく思う。21人は宝です」とたたえた。

昨年末、飛躍のため初めて兵庫・淡路島で3泊4日の強化合宿を行い、3日間で計120キロ走るなど心身両面の成長もあった。