北北海道大会は8日、準々決勝3試合が行われ4強が出そろった。旭川龍谷は逆転勝ち、武修館は接戦をものにし、ベスト4入りを決めた。

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旭川龍谷が1回戦に続き2戦連続の逆転勝ちで、4強に進出した。6-6の8回1死満塁で、6番高桑魁翔が走者一掃の右中間適時二塁打を放ち、勝利を引き寄せた。「外野に飛べば1点と思ったので打った瞬間、やったと思った。外野の間も抜けるとは思わなかったので、すごくうれしかった」と喜んだ。

初戦の帯広農戦は犠飛で1打点も、3打数無安打に終わっていた。4番菅、5番可児が2者連続本塁打しており「自分も打とうと欲が出て、スイングがおかしくなっていた」。前日7日の練習中に高橋健監督(48)から「肩が開いている。体を残して打つように」とアドバイスを受け修正。この日は4安打3打点と、初戦の雪辱を果たした。

1年夏から腰痛に悩まされ、2年夏まで全体練習に加われなかった。2年秋からは、痛み止めを飲みながら試合に出られるようになり最後の夏、大事な場面で決勝打。「思うように野球ができない時期もあったが、いい場面で打てて良かった」と目を細めた。

準決勝の相手、旭川実の石田哲平捕手(3年)は小学校時代に忠和サンダース、中学では旭川道北ボーイズでチームメート。仲が良く、7日に2人で一緒にオムライスを食べに行った。石田から「必ず勝って次対戦しよう」と言われており、約束を守った。高桑は「力を出し切っていい試合にしたい」。友との対決に向け、気を引き締めた。【永野高輔】

▽旭川龍谷の高橋監督 初戦もリードされてからだったので、みんな落ち着いていた。高桑には「とにかく思い切っていけ」と伝えた。逆境に弱かったチームが成長している。あと2日、3年生とまだ野球出来るのがうれしい。