盛岡誠桜(岩手)が来年4月に女子硬式野球部を創部することが24日、分かった。18年のクラーク仙台(宮城)、20年の花巻東(岩手)に続き、東北では3校目。来年度に向けた学校説明会では10人の入部希望者もいた。附田政登理事長(70)は「女子野球の受け皿が少ないので、環境をつくってほしいという声が挙がっていた。1年目は1年生だけになると思うので、2年目くらいに形になれば良いと思っています。全国大会にも出場しているバレー部や陸上部などに続いてほしい」と期待した。

初代監督には中学生女子硬式野球チーム「MKSI FRENDS いわて」を指揮していた黒沢誠氏(52)が就任する。同氏は「まずは試合が出来る状況を作っていくことが第1。クラーク仙台さんや花巻東さんなどの諸先輩に肩を並べられるようなチームづくりをしていきたい」。現在は岩手県内だけでも小学生チームに200人超の女子選手が在籍。「選手や指導者としても女子が継続出来るように貢献していけたら良い。夢は五輪競技になること」と普及活動の使命も担う。女性教諭を顧問にする予定もある。

同校はさらなる部活動強化にも着手する。滝沢市内の東京ドーム2個分の広大敷地に、野球場、人工芝のサッカー場を兼備する陸上競技場(トラック1周400メートル8レーン)、人工芝テニスコート4面などの総合グラウンドを建設中。学校から車で約15分で、岩手山などの絶景も望める好環境だ。同理事長は「生徒たちに快適な環境で部活動に励んでほしい。平日などは一般の方にも使っていただけるような施設にしたい」。男女硬式テニス部、女子サッカー部も新設する予定だ。

◆盛岡誠桜 1948年(昭23)に久保学園として創立した私立校。90年に盛岡女子に校名変更。13年に男女共学に移行して盛岡誠桜に改称。普通科、商業科、家政科、食物調理科の4学科。部活動は6年連続で選手権出場中の女子バレーボール部、13年連続で全国高校駅伝に出場している女子陸上競技部などは全国大会常連。所在地は岩手県盛岡市高松1の21の14。