3種の新球をマスターし進化を図る。ドラフト会議で日本ハム5位指名を受けた苫小牧中央の根本悠楓投手(17)が一夜明けた27日、早くもプロ入りに向けた準備を始めた。「プロでは小さく動く変化球が有効。そういうボールを使えるようになりたい」とカットボール、ツーシーム、スプリットの会得を冬場の課題に挙げた。

家に帰ったのは午後11時半。午前1時に就寝し、この日は6時間授業を受けて、さらに2時間の自主トレと、練習の虫は休まず前に進み続ける。冬場の課題に挙げた3つの新球に加え「同じ左腕の宮西さんにスライダーの話を聞いてみたい。長い間、変化球1つで勝負できるのはすごい。学びたい」とプロ入り後の“宿題”もしっかり設定した。

仲間の思いにこたえるためにも努力を続ける。ドラフト指名後、白老町の友人宅に集まっていた白老白翔中時代のチームメートや家族と合流し、会食した。U-15日本代表のメンバーからも祝福メールが届いた。メッセージは300件を超え「なりたくてもなれなかった仲間もいる。プロでやれるチャンスを大切にしたい」と強い口調で話した。

ドラフト前日は家族で、すしを食べに出掛け31皿をたいらげた。中でも蒸しエビが大好物で、3分の1の10皿が蒸しエビだった。「エビの尾のように小さく鋭く曲がるボールを身につけられたら」。現在の武器はスライダーとカーブ。新球を加え、エビのように、高いレベルへとジャンプアップする。【永野高輔】