来春センバツの関東・東京地区の出場枠は「6」。東京大会優勝の東海大菅生と、関東大会優勝の高崎健康福祉大高崎(群馬)準優勝の常総学院(茨城)は当確、関東4強の専大松戸(千葉)東海大甲府(山梨)も選出は堅い。毎年のことながら、問題は6校目だ。

東京から選ぶなら、当然、準優勝の日大三が候補になる。関東から選ぶなら、8強止まりの国学院栃木、木更津総合(千葉)東海大相模(神奈川)鎌倉学園(神奈川)の4校が候補。このうち、最有力は東海大相模だろう。東海大甲府との準々決勝は、1-0の9回に2失点で逆転サヨナラ負け。互角の展開だった。

では、日大三か、東海大相模か。地域性を考慮すれば、東京2校目より、唯一の神奈川となる東海大相模が有利だ。県大会で神奈川を制してもいる。一方の日大三も、決勝こそ守備が乱れたが、準決勝までは堅い守りで集中打も見せた。実力は関東8強に引けを取らない。また、東海大相模に勝った東海大甲府が準決勝で常総学院にコールド負け。間接的に東海大相模の評価を下げる要因になる。

結局、東京準優勝校と関東8強最有力校によるワンマッチで決めるのが一番スッキリするのではないか。現場からも、選考基準の不透明さを指摘するとともに、決定戦のような機会を望む声が聞かれた。そもそも、違う大会に参加した学校同士の比較は無理がある。

センバツ出場32校は、来年1月29日の選考委員会で決まる。一般選考28校、21世紀枠3校。さらに神宮大会枠1校があるが、今年は同大会が中止。同枠の扱いは今後の協議となっているが、実現しなかった今春センバツを引き継いでみてはどうだろう。昨秋神宮大会優勝の中京大中京(愛知)に準じて、来春も東海地区に1枠あてることへの異論は少ないのではないだろうか。高校球界もコロナ禍を経験した。さまざまな場面での柔軟な思考が求められている。【古川真弥】