今秋ドラフト候補の智弁学園・前川右京外野手(2年)が11日、プロ志望を明かした。この日は気温4度と冷え込む中、奈良・五條市内のグラウンドでフリー打撃などで汗を流した。

新年の練習が始まり、ちょうど1週間。高校野球最後の1年は「プロを意識して練習しています。この1年で決まる。自分に鬼になりたい」と不退転の覚悟で臨む。地元の三重県に帰省した年末年始も無休でトレーニング。早い時は午前6時に起床し、バットを片手に自宅近くのグラウンドへ直行。朝晩、最低1時間は素振りの時間を設けるなど、片時も野球から離れなかった。「(小坂)監督さんから『(プロを)狙っていけ』と言ってもらった。簡単にはなれないと分かっていますが、自分の決めた道。チャンスがある以上はやっていきたい」。目標の実現へ1日も無駄にせずに過ごしている。

1年夏から4番に座り、同年夏の甲子園では2本の適時打を放ち、3打点をマーク。昨秋の公式戦では3番打者として打率4割を記録し、近畿大会優勝に貢献。今春のセンバツ出場を確定させた。左右は違うが小坂将商監督(43)も「(OBで高校通算73発の)巨人岡本のようになってほしい。可能性は十分ある」と評価する長距離砲だ。現時点で高校通算30発。「(目標は)50本。どんなときでも打率5割を打者になりたい」と球春の到来を待つ。

今春のセンバツ(3月19日開幕・甲子園)出場校は、今月29日に発表される。

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