大阪桐蔭のエース松浦慶斗投手(2年)が全国制覇の原動力になる。素材がプロに注目されるのもうなずける。185センチの左腕で最速150キロを投げる。新年始動を視察したロッテ永野プロ・アマスカウト部長も「特に松浦は左投手。ウチも何年か続けて左投手をとっている」と興味を隠さなかった。北海道・旭川市出身で、日本ハムもリストアップする将来有望選手だ。

松浦は「センバツではもっと押せる投球をしたい。150という(最速の)数字はあるけど自分でしっかり見たわけじゃないので分からない。球速に恥じない投球をしないといけない」と話す。昨夏の大阪府独自大会準決勝の履正社戦で計測した自己最速の球速にとらわれない。「分かっていても真っすぐに詰まってしまうのがアピールポイントです」と理想を口にした。

甲子園のリハーサルは完了済みだ。昨年8月の甲子園交流試合では東海大相模(神奈川)に2回を完全投球。「これが高校球児が全員、目指すマウンドなんだと。1球投げた時点で思いました」。だが、秋は悔しい思いを味わった。昨秋近畿大会決勝の智弁学園(奈良)戦に先発したが5回4失点で敗戦。「センバツで見返してやろうという気持ちで毎日やってます」。強い思いが導いたのか、センバツ初戦から、因縁の智弁学園との再戦が決まった。

西谷浩一監督(51)も「『チームを勝たせる投手になりたい』と常に言ってます。真っすぐだけでなく、いろんな球を使いながら勝てる投手になってもらいたい。真っすぐで押していくのは1つのパターン。非常に変化球をうまく操るところも、案外、器用なところもあります。両面を磨いてもらいたい」と評する。松浦も語気を強める。「絶対にこの春、センバツ優勝して。春の大会、夏の甲子園とつなげて、絶対、公式戦は全勝する気持ちはみんなも持っている」。常勝軍団の大黒柱として、甲子園のマウンドを独壇場にする。

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