地元代表・神戸国際大付(兵庫)がサヨナラ勝ちを飾った。延長10回、1死満塁から9回に代走で途中出場した関悠人外野手(3年)が中前適時打を放ち、4強入りした05年以来の春1勝を挙げた。

狙いは逃さなかった。「なんとしても自分がという気持ちでした。ベンチからの指示もあって、直球を狙っていこうと思っていました」。相手は昨秋の公式戦8試合の防御率0・34を誇る好左腕・木村。狙い通りに来た2球目の直球に「甘いコースを迷わず振り抜けたと思います」と食らいついた。チームは5回終了時点で1安打と苦戦。1点を追う9回1死一、三塁からのスクイズ空振りが本盗となり同点。10回に四死球などで作った好機をものにした。

関は昨秋の近畿大会は2試合ともスタメンで出場。今大会は開幕前に調子を落としベンチスタートとなったが、ベンチの中から「最大限集中していました」と“全集中”モードでスタンバイ。「控えが活躍するのがチームが強くなる方法だと思う。それが出来て良かった」と胸を張った。【望月千草】

◆甲子園初打席サヨナラ打 代走で途中出場した神戸国際大付・関がサヨナラ安打。センバツで甲子園デビュー打席のサヨナラ打は、05年の丹波大晃(如水館=代打)が東筑紫学園戦で放って以来16年ぶり。

▽楽天小深田(母校神戸国際大付の勝利に) 試合は見られなかったのですが、サヨナラ勝ちをしていたのでうれしかったです。僕も後輩たちに負けないように頑張りたいと思います。