今月2日、決勝が行われた全国高校女子硬式野球選抜大会(埼玉)で初優勝の快挙を成し遂げた開志学園女子硬式野球部が春夏全国大会連覇に向け始動した。全国選抜では強豪を次々に撃破し、決勝の履正社戦は5-3で勝利。0-3で迎えた最終7回に一気に5点を奪っての大逆転勝利だった。

快挙にも漆原大夢監督(27)は「劣勢になった時に集中力が持たない。均衡した場面でチームの流れを呼び込む雰囲気作りが必要」と夏に向けての課題を挙げる。練習では試合展開を想定しながら、チーム強化を図っている。チームの最大の武器は打撃。毎年恒例となった冬の振り込みは1人800~1200本を目安に徹底的にバットを振り込む。

1年夏から先発入りする三浦帆菜(はんな)主将(3年)が豊富な経験を生かして攻撃の軸となっている。「三浦が1本打つか打たないかで試合を大きく左右する。力的には申し分ない」と漆原監督も絶大な信頼を寄せる。三浦は「(選抜決勝では)最後まで諦めず、攻めていけば試合をひっくり返すことができることを経験した。夏の選手権(8月・兵庫)は勝つべくして勝ちたい」と力強く話す。攻守のバリエーションを増やし、100%の力で夏頂点を目指す。【飯嶋聡美】

◆第22回全国高校女子硬式野球選抜大会 全国から33チーム(連合1)が出場し、3月27日から4月2日まで埼玉県加須市で行われた。