異例の「泥試合」になった。5回から強い雨が降り始めて、4点リードの7回に雨脚が強くなった。大阪桐蔭の松浦慶斗投手(3年)は試練を迎えた。球を制御できず、上ずる。四球も絡んで3安打を集中されて3点を失い、1点差に詰め寄られた。マウンド周辺は水が浮く状態。なおも2死二、三塁の窮地で空振り三振に仕留めた。

序盤は大阪桐蔭がド迫力の猛攻でセンバツ8強の東海大菅生(西東京)を圧倒した。1回2死二塁。4番の花田旭外野手(3年)が低めスライダーを強振し、バックスクリーンに甲子園初本塁打の先制2ランを放った。1点差に迫られた3回、先頭の藤原夏暉内野手(3年)が左翼ポール際にライナーでソロ本塁打を架け、前田健伸内野手(3年)もバックスクリーン右に豪快弾だ。3月のセンバツでは智弁学園(奈良)に屈辱の初戦敗退。悪夢を消し去る、鮮やかな攻撃だった。5回には主将の池田陵真外野手(3年)が左翼フェンス直撃の適時二塁打で加点した。終盤は東海大菅生が反撃。内野全面が水浸しのなか、激闘になった。