マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(48)が12日、高松市内のレクザムスタジアムで高松商(香川)ナインを指導した。

    ◇    ◇    ◇

来秋ドラフト候補で主将の浅野翔吾外野手(2年)がイチ流に感化された。

今夏の智弁和歌山戦で左翼にアーチを放った右の大砲。練習後半で外野にいるイチロー氏の下にバットを持って貪欲に助言を求めた。「握った時に人さし指を立てるか、立てないか。自分は立てるんですけどイチローさんは立てていなかった」。実演するフリー打撃で気付いた点だった。「どっちがいいんですか」と尋ねると「それは個人の自由だから、いい方を、気持ちいい方を」と答えが返ってきたという。

イチロー氏とのキャッチボールでは遠投の球筋に驚愕(きょうがく)した。「レベルが違いました。今まで垂れるボールしか見たことがなかった。イチローさんはずっと真っすぐ伸びてくる」。今秋の香川県大会は準々決勝で敗退。指導後、主将は「イチローさんが指導された智弁和歌山が優勝できたので、僕らもしっかり練習して来年の夏、優勝できるように頑張りたい」と感謝を伝えた。