今春センバツに出場する期待の1年生スラッガー、花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手の偽者が登場し、学校関係者が困惑している。インスタグラム上に、学校側が確認しただけで3人の「佐々木麟太郎」が登場。本人はSNSは一切やっておらず、すべてなりすましだ。

佐々木麟は少し前に周囲から“偽者”の存在を教えられたが、野球以外には我関せず。これまでも気に留めていなかった。今回、学校側がなりすましに気づき、注目度が高まる中「偽ったメッセージを発信され、ご迷惑をかける恐れがある」と懸念している。

実際、3件のなりすましのうち、1件は非公開アカウントになっているが、13日現在で8091ものフォロワーがついている。ここにきて、金銭のやりとりなど詐欺まがいのダイレクトメッセージも見られた。「佐々木麟太郎 Instagram始めました」と、さも本人であるかのように発信しているアカウントもある。エスカレートしていく状況に、学校関係者は「被害に遭われている方がいるのではないかと心配しています」と困惑。すでに、日本高野連、警察にも相談しているという。

早くも、全国からの注目は高い。昨秋の明治神宮大会の準決勝・広陵戦には、佐々木麟見たさに開門前から400人が列を作り、約7000人が詰め掛けた。大会後にはマスコミからの問い合わせ、取材依頼はひっきりなし。「雄星(マリナーズ)、大谷(エンゼルス)のときも、これほどではなかった」という。今やその一挙手一投足が注目されている。今のところ明確な被害はないが、学校側は「本人だと思って、フォロワーになっている人も少なくない。決して本人のものではないことを、分かっていただきたい」と呼び掛けている。周囲の騒がしさをよそに、佐々木麟はセンバツに向け野球に集中しているが、未成年。犯罪に巻き込まれないよう、学校関係者はこれからも偽アカウントに注意喚起していく。