日本高野連は2年後の24年春から、反発力を抑えた新基準の金属バットに完全移行することを決めた。目的は、投手の受傷事故防止と、投打のバランスの見直し。米国では、より木製バットに近い基準のBBCORルールとなっており、日本でも新基準を制定し、24年シーズンイン(第96回センバツ、都道府県春季大会)から適用する。

新基準では、バットの最大直径は64ミリと現在から3ミリ細くなる。本体は、単層管(単層構造)であること。打球部の肉厚は、1ミリ厚くなり4ミリ以上となる。重量は900グラム以上で変更はない。

また、打球の平均速度は現行モデルと比べて96・3%、初速は96・4%に抑えられ、約3・6%の減少となる。打球の飛距離については、屋外であれば風などの影響も受けるため一概に言えないという。しかし、日本の現行基準と米国のBBCOR基準では最大5~6メートルの差があり、新基準ではBBCORと同等、もしくは、より反発性能が抑制されている。そのため、より“飛びにくい”バットと言える。宝会長は「今後も選手の健康や安全を考えながら、高校野球をよりよいものにしていくように努力を重ねていきたい」とコメントした。

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○…22年版の「高校野球用具の使用制限」が更新され、今年4月からあごガード付ヘルメットの使用が認められた。使用する場合は、ヘルメット本体とあごガードは同色となる。また、9月に米フロリダ州で開幕予定のU18W杯に出場する高校日本代表について、昨年から継続して監督に明徳義塾(高知)馬淵史郎監督(66)、ヘッドコーチに花咲徳栄(埼玉)岩井隆監督(52)、コーチに智弁学園(奈良)小坂将商監督(44)と沖縄尚学・比嘉公也監督(40)が再任された。