日本高野連は17日、第94回選抜高校野球大会(18日開幕、甲子園)に出場する京都国際が大会への参加を辞退すると発表した。近畿地区の補欠1位校の近江(滋賀)が繰り上げ出場し、大会2日目、第2試合で長崎日大(長崎)と対戦する。

【センバツ】開幕前日の衝撃…京都国際13人陽性で出場辞退、他3校6人陽性も個別感染判断で出場>>

####   

プロ注目の最速148キロ右腕、近江・山田陽翔(はると、3年)は突如、夏春連続で甲子園に臨むことになった。

昨夏はチームの全5戦に登板、準々決勝のバックスクリーン弾など投打で4強に導いた。昨秋近畿大会は右肘痛で登板回避したが、今月12日に智弁学園(奈良)との練習試合で復帰。昨夏の準決勝以来となるマウンドで6回1安打1失点、最速143キロをマークした。万全なら今秋ドラフト上位候補に挙がり、今大会も投球が注目される。

山田は「出場できるうれしさよりも、辞退されたチームのことを思うといたたまれない気持ちの方が強い」と真っ先に高校野球の仲間を思った。その後は主将として「与えられたチャンスなので、チーム一丸となって全力プレーで頑張りたい」と切り替えた。

多賀章仁監督(62)も「最善の準備をして挑まれる初戦が目の前であったことを思うと、監督さんの無念さは計り知れません」とコメント。突然2日後の試合が決まる中、山田の状態について「日に日に上がってきています。(12日の)落ち着きと独特の間合いは完全復活を印象付けました」と準備OKをうかがわせた。【堀まどか】