懸命の粘りも実らず、天理が春は10年ぶりに初戦で敗れた。「すべてにおいて星稜さんが一枚上。くっついていく展開にしかできなかった」。1度もリードを奪えなかった悔しさを押し殺し、中村良二監督(53)は相手の力を認めた。

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2点を追う8回、先頭の四球から無死二、三塁の好機をつくり、重舛が右中間を破る適時二塁打で同点に。星稜に1点を勝ち越された10回には、内藤がセンバツで2年連続となる適時打。また追いついた。

内藤の父はJ1鹿島などで活躍した就行さん(54)。小学校時代はソフトボールとサッカー両方を頑張っていたが「ソフトが楽しい。ソフトで頑張る」と野球に続く道を選んだ。しばらくは父に寂しい思いをさせたが、強豪・天理の4番に成長し、2年連続の甲子園タイムリーでチームを救った。だが延長11回、守備の乱れで力尽きた。

大会前、コロナ禍の影響でチームは思うような練習はできず。ぶっつけ本番に近い春になった。終盤まで星稜・マーガードのカットボールに苦しんだ。厳しい展開を、春夏甲子園優勝校の底力で熱戦にした。「夏に向けて守備を向上させていきたい」とプロ注目の戸井主将。夏こそ、万全の準備で臨む。【堀まどか】