第94回選抜高校野球大会の本部は25日、新型コロナウイルスの感染者が出たため、2回戦を辞退した広島商に関してオンラインで会見を行った。

大会本部によると、センバツ大会途中での出場辞退は、今回が史上初となった。

25日に大会への参加を辞退すると申し出があり、大会本部が受理した。

広島商は1回戦の勝利校を対象とした大会期間中のPCR検査で24日、同宿者35人中9人が陽性と判定された。25日午前に医療機関での診察を受け、PCR検査で9人全員が陽性と判定。その後、学校長から辞退の申し出があった。大会期間中のPCR検査で陰性だった26人についても再検査を行い、さらに2人が陽性と判定された。

日本高野連の宝馨会長(65)は「大会期間中に新型コロナの影響が出たことについて大変残念に思っている。出場中の選手が感染のリスクがあると覚悟して運営している訳ですが、リスクがゼロではなかったということ。観戦した場合に当該チームの中でさらに広まることをまず防がないといけない。それのみならず、相手チームですとか審判員、付き添いの大会役員にも感染が広がらないように万全の対策をとっていきたいと思う。広島商の辞退は、大変残念なことですが、感染拡大の予防からやむをえないことと存じている。1日も早く感染から回復されて、次の目標にむかって進んでいただきたい」と話した。