浦和学院(埼玉)が延長11回サヨナラ負けを喫し、春優勝の13年85回大会以来の決勝進出はならなかった。

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2-2で迎えた11回裏、5回途中から3番手で登板した金田優太内野手(3年)は、近江の大橋大翔捕手(3年)に対し101キロのカーブを投じた。「真っすぐについてきていたので、真っすぐ一本ではダメだと。見せ球というか、緩急を使う場面で内に入ってしまった」。打球はレフトスタンドへ吸い込まれるサヨナラ3ラン本塁打。金田は、マウンドでぼうぜんと立ち尽くした。

エース宮城誇南投手(3年)を温存し、3投手で継投。再三のピンチにも、堅い守備で守り切ったが、最後に力尽きた。金田は「実力が足りなくて完全に力負けしてしまった。終盤で真っすぐは投げられたけど、変化球など投手として課題が多い」と、淡々と振り返った。

前半は近江のエース山田陽翔投手(3年)の多彩な変化球を打ちあぐねたが、打線は2巡目に入り徐々に捉え始め、4回には無死二、三塁から4番鍋倉和弘内野手(3年)、5番高山維月捕手(3年)の連続適時打で2点を先制した。しかし、山田の粘り強い投球の前に7回以降はわずか1点に抑えられ、追加点を奪えなかった。

昨夏大会後に就任した森大監督(31)は、前監督の父・士(おさむ)氏の初采配となった92年春以来の4強入りを果たしたが、同じく準決勝で敗退。父を超えることはできなかった。