第23回全国高校女子硬式野球選抜大会の決勝が、初めて東京ドームで行われ、福井工大福井が神戸弘陵(兵庫)をタイブレークの末下し、初優勝を決めた。

延長10回1死二、三塁。主将の東ここあ内野手(3年)が放った二塁ゴロで、三塁走者の坂井希良来(きらら)外野手(2年)が三本間に挟まれたが、相手の送球ミスで決勝のホームに生還した。

東は「いろんなことを犠牲にしてやってきた。最後、それが報われて本当によかったと思います」と喜んだ。

先発の吉森みひろ投手(3年)が10回124球、6安打1失点の熱投。試合中は左手に書かれた「精神統一」の4文字を見て、落ち着いた。試合前に一塁手の小林愛海内野手(3年)が書いたものだ。

昨年8月の全国選手権大会決勝の甲子園に続く大舞台。中村薫監督(37)は「目標になり、高いモチベーションになっています。また夏の甲子園を目指して頑張りたい」と力を込めた。

▽神戸弘陵・日高結衣投手(154球を投げ抜くも延長10回に味方の失策で敗れる)「悔しいですけど、終わったこと。夏に向けて今からスタートを切りたい」

▽神戸弘陵・石原康司監督(日高に)「捕手にも調子を聞きながら、あの回(10回)を最後にと思っていた。ミスがなければ抑えたと思う。かわいそうだった。(打線が)打ち上げが多かった。相手の気迫にやられた」