浦和学院(埼玉1位)が進化した「超攻撃型野球」で関東第一(東京1位)に競り勝ち、5年ぶり7回目の春の関東王者に輝いた。

プロ注目の金田優太内野手(3年)は、先制点に絡むセーフティーバントに、3点目の中前適時打など3安打1打点でけん引。チームは9安打&3犠打の手堅い攻撃で着実に得点を重ねた。

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昨秋から取り組んできた「超攻撃型野球」が進化した。初回、2四球で一、二塁とすると、高校通算17本塁打でプロ注目の3番金田は、相手の意表を突くセーフティーバントを三塁前へ転がして満塁とし、1死後の5番高山維月捕手(3年)の先制左犠飛につなげた。金田は「小技が守りに入っているとは思わない。犠打も攻撃型野球。長打も打てる。攻撃の幅が広がった」と、手応えを口にした。

延長戦で敗れた今春のセンバツ準決勝・近江戦の敗戦を機に進化した。森大監督(31)は「冬はフルスイングをしてきたが、1点勝負になったときのために、春は小技や機動力を身につけようと思った」と、夏へ向け準備を整えた。小技と機動力を課題に、全力疾走で次の塁を狙う意識を習慣付けた。今大会、4試合でチームが決めたバントは10。金田は「実は僕、バントは得意なんです。今まで公式戦で1度も失敗したことはありません」と胸を張った。

さぁ夏へ、準備は整った。強打あり、小技ありの新たな「超攻撃型野球」を引っ提げ、3季連続甲子園出場へ。力強く突き進む。【保坂淑子】