岩倉は接戦を落とし、初戦で姿を消した。
先発を任されたのは、元オリックス、楽天の徳元敏氏(45)を父に持つ左腕・徳元力樹(りき)投手(3年)。気迫の投球で6回まで2失点に抑えた。
時折雨が降り、蒸し暑い神宮での初戦。緊張感もあり、7回2死一、三塁の場面で1球投げたところで、足をつった。マウンド上で懸命に足を伸ばしたが、良くならない。動けなくなってしまい、チームメートに背負われてマウンドを降りた。6回2/3を被安打9の4奪三振、3失点だった。
肩や肘のケガに苦しみ、6月中旬まで全く投げられない状態から大会に照準を合わせて調整してきた。最後の夏、背番号は11だったが、豊田浩之監督(45)は「うちのエースです」ときっぱり。足に加えて、両腕もつっていたことを明かした。
スタンドには吹奏楽部も駆けつけ、迫力ある応援で後押しを受けた。打線は9回裏に1点差まで追い上げたが、あと1歩及ばず。同監督は「いい試合でした。3年生は気持ちのいい選手たちで、1年間楽しかった。本当はもう少し、一緒にやりたかったですね」と話した。