喜多方桐桜が若松商を5-2で下し、3年ぶりに夏1勝をつかんだ。雨天中断から試合が再開した7回、宇内辰之介内野手(3年)、宮川龍翔外野手(3年)の2連続適時打で逆転。8回にも2点を追加し、逃げ切った。

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1-2で迎えた7回表。雨脚が強まり、若松商の攻撃が終了した時点で試合中断。12分後に再開したが、この中断が試合の流れを変えた。7回裏2死から9番五十嵐拓海外野手(3年)が出塁。2死一塁で、1番宇内が左翼線へ痛烈な一打を放った。打球はフェアグラウンドいっぱいを抜け、五十嵐が生還。同点に追いつき、続く途中出場の2番宮川が左中間へ、3-2となる勝ち越しの適時二塁打。宇内が二塁から快足を飛ばし、ホームへヘッドスライディングを決めた。

8回表1死で試合は再び中断。天候回復を待ち、2時間27分後に試合は再開したが、今度は流れが変わらなかった。宮川は逆転シーンを振り返り「とにかくうれしかったです」と笑顔。逆転劇をネクスト・バッタースボックスで見ていた遠藤悠生主将(3年)は「ひとまず勝ててホッとしています」と胸をなで下ろした。試合時間よりも中断時間が長い4時間37分の激闘は喜多方桐桜に軍配が上がった。

過去最高成績を超え、甲子園を目指す。最高成績は県ベスト16。宮川は「目標達成に1歩踏み出せてうれしいです。次戦も出場したらチームのために打てるように守れるように頑張りたい」、遠藤主将は「強いチームにも負けないチーム力で『全員でつかみ取る勝利』を目標に頑張りたいです」と意気込んだ。過去最高超えまであと2勝、今日のように雨にも負けず、全員で勝利をつかみ取る。【濱本神威】