安田学園のエース山口陽希投手(3年)は試合後、声をあげて泣いた。

立ち上がりを攻められ、腕が振れないまま初回に5失点。「大舞台で投げて、ああいう形になってしまって申し訳なかった。チームに迷惑をかけてしまって、背番号1の投球ではなかった」と涙をぬぐった。6回を被安打8の2奪三振、7失点で降板した。

1年生の頃から期待されていたが、ケガに苦しんで苦しんで、やっとつかんだ背番号1だった。昨年11月に、右ひじの疲労骨折で手術。昨年の1年間で3回のケガを負い、痛みとの戦いだった。食生活も見直し、嫌いだった野菜を食べ、豆乳も飲んだ。「ケガをしてから、まともにマウンドに立てたのは初めて。高校では苦しいことが多かったけど、みんなと野球ができてよかったです」。

これからも、野球は続けていくつもり。「いい選手になって、みんなに恩返ししたいです」。その思いは、チームメートに届いているはずだ。

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