創部初の夏8強で優勝候補との再戦を決めた。第5シードの日本ウェルネス宮城が古川に7-0で7回コールド勝ち。菅井惇平外野手(3年)が「3番投手」として今大会初先発し、6回3安打無失点の好投。バットでもダメ押しの中前適時打を放ち、今大会初のコールド勝ちに貢献した。23日に行われる準々決勝は、今春に敗戦した仙台育英と対戦する。

背番号「8」の菅井が、先発投手の役割を果たした。3回までは毎回安打で走者を背負ったが「冷静に自分がどういうボールを投げるべきなのかを考えて投げることができた」とピンチを脱し無失点。味方の援護を受けた4回以降は3者凡退に切り抜けると、攻撃では5回2死二塁でダメ押しの中前適時打。投打で勝利を引き寄せた。金子隆監督(65)は「四球もなく非常に安定したピッチングをしてくれた」と好投をたたえた。

今大会は3勝を積み上げ、今春に続く県8強。菅井は「夏の大会で1勝もできてなかったので、3年生になって上までに行けることは今まで頑張ってきたかいがある」と実感する。今夏を含め、県8強は春夏計3度目。だが、21年春と今春はいずれも準々決勝で仙台育英に逆転負けを喫した。「長打もあるが、エンドランなどの細かいこともしてくる。(投手陣は)打者が合っていないボールを見つけるのが早い」と印象を話し、警戒した。

まだ見ぬ4強へ。この日はエース右腕・早坂海思(3年)が登板せず、温存できた。「エラーや無駄な四球をなくしていけば、何とか食らいつける。早坂と菅井、2年生と継投して少ない点数に抑えていくことができればおもしろい」と金子監督。「三度目の正直」が懸かる注目の一戦。ナインが一丸となって「大金星」を目指す。【相沢孔志】