八戸工大一が青森山田を3-1で下し、12年ぶりの決勝進出を果たした。昨夏準決勝、昨秋の県決勝で敗れた借りを返した。八戸学院光星は弘前学院聖愛に3-2のサヨナラ勝ち。昨夏の準々決勝で敗れた悔しさを晴らした。八戸勢対決となった決勝は、22日午後1時から同球場で行われる。

2-2の同点で迎えた9回裏1死満塁、1番佐藤航太外野手(3年)が初球を右方向に高く打ち上げた。打席に入る前、仲井宗基監督(52)から「なめられてるぞ!」とハッパをかけられた佐藤は、「絶対打ってやる」と強い気持ちを持って打席に入った。ここまで4打数無安打と調子は良くなかったが、「みんなの声掛けが、自分の思うようなバッティングにつながったと思います」と佐藤。タッチアップした三塁走者の池上智史内野手(3年)のセーフ判定で勝利が決まった瞬間、「勝ったという実感が湧きました」。うれしさのあまり、雄たけびを上げて倒れ込んだ。

10年夏の決勝カードの再戦だ。当時は0-3で敗北。10年4月から監督に就任した指揮官は「八戸工大一の努力に負けないように、青森県の最後のゲームを最高のゲームになるようにしたい」と意気込んだ。