今春センバツ4強の国学院久我山が、準々決勝で敗退した。

先発の左腕・渡辺建伸投手(3年)は2回2死満塁のピンチを背負うと、国士舘・沢村英二外野手(3年)に右翼へグランドスラムを浴び、4点を先制された。

0-4で迎えた6回には、7連打を浴びて4失点。相手の勢いを止められなかった。

尾崎直輝監督(32)「勝負の厳しさをあらためて感じた」と唇をかんだ。それでも、同校初のセンバツ4強入りを果たした選手たちについて、「いろいろなプレッシャーがあったと思うが、そのプレッシャーを払いのけて、地道に努力をして結果を出し続けてくれた生徒には、感謝の思いでいっぱい」と労った。

前の試合で本塁打&サヨナラ打を放っていた下川辺隼人内野手(3年)は、3打数無安打に終わった。試合後は「もうちょっと長くやりたかったという気持ちが強い」と悔しそうに話した。ともに新たな歴史を作ったチームメートについては、「横のつながりが強く、出ている選手が思い切ってプレーできる環境づくりを、メンバー外の選手たちがしてくれた。頼りになる後輩も多く、そういうチームで野球ができたことをうれしく思う」と感謝の思いを口にした。

国学院久我山は昨年11月にイチロー氏(48=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)に直接指導を受け、今春のセンバツで4強入り。今夏は19年以来、3年ぶりの夏の甲子園出場を目指していたが、8強で力尽きた。

勝利した国士舘は、29日午後0時30分に神宮球場で、東海大菅生-早実の勝者との準決勝に臨む。